腰痛というと「冬」に多そうなイメージですが、実は秋から初冬にかけて多いです。
腰痛が起きやすい理由を含めて記載しようと思います。
「ぎっくり腰は腰椎捻挫」と安易に考えてはいけない
この時期、ぎっくり腰で来院する患者が多いです。
その為、「ぎっくり腰」を検索する人がきっと多いでしょう。
そのサイトに記載されているのは「腰椎捻挫」についてのことだと思います。
『捻挫』と書いてあるけど、捻った覚えがない
そう思いませんでしたか?
実際には「捻ってなる人」と「ちょっとした動作でなる人」がいます。
大半の原因は「ストレス」
「自分はストレスが原因ではない!」って思っている人ほど、原因はストレスです。
そういう人は当たり前ですが、レントゲンを撮ってもMRIを撮っても原因がはっきりせず、
「筋膜性疼痛症候群」という病名か、「腰椎捻挫」という病名がカルテ上に記載されると思います。
勿論、
重いものを持って捻挫したり、
咄嗟の捻りによって捻挫することも多いです。
そういう人は正真正銘の「腰椎捻挫」です。
10月〜12月に痛みが伴うには理由がある
他のサイトでは「季節の変わり目」になりやすいと記載されているところが多いと思います。
勿論、それも原因の一つです。
ただ、10月〜12月に多い理由があります。
それは
ストレスを伴う行事が多いことです。
①10月
体育の日(10月上旬)の前後が「晴れ」の率が高いということから、
運動会・お祭り・各種発表会・大会などが多い時期です。
準備や、それに伴う会議、書類作りなど、大人にはやらなければいけないものが多い時期です。
PTA関係の役員決め(会長選出など)もこの時期に多いです。
超ストレスです(笑)
②12月
年末は何かと忙しいです。
若い子にはクリスマスや正月準備など楽しいイベントが多いイメージですが、
アラフォー世代は、棚卸し・決算時期・年末大売り出し・大掃除などあります。
意外と、子供の発表会も多い時期です。
あと、自治会関係の行事や、子供会の行事も多いでしょう。
それに伴う会議や、準備に追われることも多いです。
それに、このくらいの時期から布団から出たくない季節になります。
自殺が早朝に多いように、ぎっくり腰も早朝に多いです。
「仕事に行きたくない」「疲れが取れてない」
そう思っていませんか?
腰椎捻挫は1週間で改善する
この件については、過去記事に記載しています。
1週間以上痛かったら、ストレスを「認める」ことが大事です。
40歳過ぎたら柔軟体操を重視する
腰痛を繰り返さないために「体幹を鍛える」とか「腸腰筋を鍛える」など推奨する本が多いですが、
私的には「柔軟」の方が大事だと思っています。
30歳すぎると「柔軟体操」なんて、殆どやってない人ばかりだと思います。
血流不全で腰痛にもなります。
ストレスで腰椎になる原因は、自律神経の乱れによる「血流不足」なので。
柔軟をすることで体の筋肉がほぐれることは勿論ですが、血流改善にも役立ちます。
仕事前に、多少汗をかく程度「準備体操」をするとかなり改善します。
ラジオ体操がかなりオススメです。
小学生のやるものだとバカにしていませんか?あの体操はかなりいいですよ。
あと、四股(しこ)を踏むのがオススメです。
股関節が痛くなったり、たまにコキコキいう感覚がありませんか?
特に40歳すぎると、股関節がかなり固いです。
この状態で、左右の股関節に荷重をかけてみてください。
結構しんどいですよ。
もっと大事なのが「深呼吸」
最近、深呼吸をしたのはいつですか?
多分、答えることができない人は「深呼吸を意識的にしていない人」です。
ため息ではないですよ?(笑)
朝の準備体操の時に、絶対取り入れて欲しいのが「深呼吸」
深呼吸を大きく10回程度するだけで、かなりストレスを改善します。
頭がスッキリする感覚が得られます。
私は「ぎっくり腰」を立て続けに2回発症して以来、毎日30分行なっています
私がぎっくり腰になった時、仕事を休むことができませんでした。
自分の身は自分で守らないといけないことを思い知らされました。
それ以来、毎日「柔軟体操&深呼吸」を30分行なってから仕事をしています。
かれこれ2年経過しました。
それ以来、発症していません。
いえ、発症しそうな時もあるんです。
そういう時は「何をストレスに感じているか」を考え、仕事で忙しい時でも数分柔軟体操を追加で行うようにしています。
余談:9歳〜19歳までの腰痛は「分離症」を疑うので要注意!
子供が「腰が痛い」と言ったら要注意です
大人のぎっくり腰と同じように考えないようにしてくださいね。
最近、MRIを撮影していて思うのが「9歳〜12歳」の分離症が多いこと!
以前は13歳〜18歳が多かったのですが、
最近のスポーツブームにより小学生に対する過度の練習で発症数が増えています。
分離症とは、腰椎の椎弓というところが過負荷によって骨折することです。
詳しくは、他のサイトで調べてください(笑)
完全に折れていれば、レントゲンで分かります。
腰の「斜め(斜位)」の撮影で分かります。正面・側面だけではダメです。
(もし斜めの撮影をしてくれない整形外科だったら他の施設に行った方がいいです)
しかし、レントゲンではわからない初期の分離症があるのです。
これは若い子の腰椎のMRIです。
脊髄がとても綺麗ですし、ヘルニアもありません。
レントゲン上でも分離症がはっきり分かりませんでした。
椎弓の角度に合わせてMRIを撮ってみます。
画像の向かって左側(画像は足方向から見るので実際は右です)が真っ白なのが分かりますよね。
「分離症」です。
放っておくと、どんどん骨がズレて「すべり症」という状態になります。
分離症は早期に発見して運動規制しないといけません。
「子供の腰痛なんて」
と、軽く見ないようにお願いしますね。
追記:ヘルニアだと診断されても、すぐに「手術」と考えないで
すみません。
MRIで、ヘルニアが発覚したら腰痛の原因は「それ」です(苦笑)
で、医者によっては「すぐに手術をした方がいいです」と言われるかもしれません。
でも、ヘルニア部分は「消失・改善」することも多々あるのです。
それに、手術をしても改善しない人もいます。
再発することもあります。
実は術後1年後の状態って、手術してない人とあまり変わらないという発表もあります。
腰椎手術は結構負担が大きいので、
あまりにひどい場合を除き、経過観察した方がいいと思います。
ちなみに私も「第5腰椎・右」のヘルニアです・・・。