シブリバラ短期大学

カメラ好きの『お父さん子育て奮闘ブログ』

高齢者の認知機能検査および高齢者講習に同行して感じたこと

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身内のことであるが、親の自動車免許更新が近づいている。

75歳以上になると認知機能講習があるので同行することになった。

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認知機能検査について

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※写真は本文と関係ありません

 

免許センターが遠いということもあり、私が運転して行くことになった。

平日なら空いているのかもしれないが、日曜日は月に一回しかないので混み合っている。

75〜85歳程度の方々が50人程度待合で待っている。

 

時間となり、予約制ということもあり係員がテキパキと案内している。

少々係員の口調が気になったが、声高に言わないと聞こえないのだろう。

私も職業柄、係員の気持ちは分かる。

 

本日は認知機能検査のみ。

  • 76点〜100点…認知機能の低下のおそれなし【第3分類】
  • 49点〜75点…認知機能の低下のおそれ【第2分類】
  • 0点から48点…認知症のおそれ【第1分類】

ざっというとこんな区分。

 

認知症の判断は難しい。だからこういう点数で測れるものではなく「あくまで指標」。

 

検査自体は難しい問題ではないので、普通にやればそれなりに取れる問題である。

ただ、勘違いや緊張感から多少間違えることもあるだろう。

 

私は待合でぼんやりと月刊driverを読んで時間を潰した。

合格したようなので高齢者講習の予約へ

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どうやら私は寝ていたらしい。

知らぬ間に時間が過ぎて検査は終了していた。

結果は「ギリギリだけど合格した」らしい。

まぁ80点程度取れていればいいんじゃないかと思って、特に点数は聞かなかった。

 

合格者は次の高齢者講習の予約をしなければならない。

近くの自動車教習所で行うみたいなので、折角だしそのまま自宅近くの自動車教習所に立ち寄って予約をすることにした。

 

認知機能検査は合格した旨と、どのように予約したらいいかを私から係員に説明。

その後は親と係員で「都合の良い日」の打ち合わせをした。

どうやら予約がいっぱいで、期限ギリギリの日しか空いていないようだったがなんとか予約が取れたようなやり取りが聞こえた。

何も覚えていない

一通りの事を終え、家路に着いた。

私は、次の「高齢者講習」の詳細(日程)を直接聞いていなかったので、改めて親に聞いた。

 

「もう免許の講習は全て終わったから、あと免許を取りに行くだけだよ」

 

聞き方が悪かったかな?と思い、次に自動車教習所に行く日にちを聞いた。

返答が無い。

自動車教習所に途中で寄ったのは分かるよね?と聞くも、寄った記憶が全く無いという。

まだ2時間も経過していない。

 

認知機能検査の結果を見ると「5◯点」だった。

なるほど。ギリギリである。

点数よりも記憶がない方が問題

冒頭にも記載したように、点数だけでは認知症を測るのは難しい。

MRIなどで脳萎縮の状態を調べたり、各種反応検査を調べたり、Dr.の診察の上で判断される。

だから点数はそれほど気にしなかったのだが、自動車教習所に行った記憶が全くないことの方が問題だと思った。

 

実は、今までも日常生活で認知機能を疑うことも多々あったのだが、病院に絶対行かないという性格のために詳しく調べることができなかった。

年齢的に忘れっぽくなるのは仕方がないと思っていたが、やり取りを覚えていないのではなく「行ったことすら」覚えていない。

それでも通過してしまう

実は、認知機能検査を通過してしまうと次の高齢者講習を受けるだけで免許が取れてしまう。

講習には試験がないのだ。

念の為、教習所に電話確認するも「落ちることはない」らしい。

 

認知機能検査が簡易的すぎる。

免許返納・鍵隠しのジレンマ

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免許取得すると次は3年後らしい。

法律上は今後3年間運転していいことになる。

 

「更新させていいものだろうか?」と、本人以外の家族で話をした。

返納させる必要があると思うのだが、これがなかなか難しい。

口出ししてくる人もいる。

 

本人は更新したいといい、法律的にも更新可能だ。

ただ、ここ最近の高齢者事故を鑑みるとそれでいいものだろうかと思う。

 

ここまで読んだ方は「家族の責任だ」というだろう。

もちろん返納の話は本人に話をした。

免許返納の説得というのは、本当に難しい問題であることがわかった。

事故らないと分からない・事故があっては遅い

事故を起こさないと本当の意味でのリスクを分かってくれない人が多いと思う。

言い方が悪くなるが、軽い単独事故を起こして自分の認知状況を分かってくれれば良いのだが、他人を巻き添えにする事故は絶対に起こしてはならない。

 

年寄りになると説得しても聞かない。

強く言うと泣かれる。

返納しても勝手に車に乗るかもしれない。

 

どうしたら良いものか。

厳しくしてくれた方が説得しやすい

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次の高齢者講習が2ヶ月弱後である。

それまでに決定的なことがあれば勿論更新させない。

ただ、現在すでに「決定的なのでは?」と思う。

今日から運転させてはいけないと思う。

 

よくニュースで、まだ認知力がある間に免許を返納したという高齢者の話を聞く。

英断だと思うし、葛藤もあっただろうとも想像つく。

 

現在、まだ日常生活には支障なく生活している。

認知機能検査にも低い点数ながらも通過している。

法律的にはOKなのだが、検査自体が甘いのではないだろうかと疑問を感じる。

もっと厳格化し、少しでも疑念があれば「あなたは認知症の疑いがあるので停止・取消です」とはっきり言ってくれた方が家族は助かると思う。

 

皆はどうしているのだろうか。